瓦礫の中のゴールデンリング

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雑な日々。

昨年12月にテレビ放送された作品があってから早や半年近く、一時は仕事なくて暇だなーと思ってたら、3月終わりから次々依頼が押し寄せ始め、今3か所で仕事をしています。以前のお付き合い関係から頂いた仕事ばかりで、断るという選択肢はなしです。もうすぐ4か所になる予定ですが。
仕事はいつ途切れるかわからないので、できるだけ話が来たら受けます。仕事やお金のない怖さというのが、身に染みているのです。
2007年頃、気づいたら年間に40本ぐらいのテレビ作品の仕事をしていました。別に平気でこなしてたわけではなく、それなりに苦しい時もあったし、明らかに失敗した(俗にいう「やらかした」という奴ですね)作品も心当たりがあります。でもそれだけ多くの作品に関われたことで、お金だけでなく演出経験として自分が得たものはあったと思います。
その頃は「演出で食っていければいい」と思っていて実際「食えていた」し、監督になろう、などという考えも全くなくて、今考えるとまだもうちょっと若かったのだから「監督を目指すぐらいのつもりでやってなかったから演出としても半端になったかなあ」とも感じます。
07年秋から制作本数はぐんと減り始めました。09年までには数ヵ月に1本仕事が来ればいい方という風になっていった。スポンサーが金を出せない、ということでリーマンショックもいくらか関係はあったでしょうが。そこからの数年間、思うようになかなかいかない。仕事をしてない時期が長いと久しぶりに受けた時に、以前できていたことをできなくなっている(体が忘れているのですね)。仕事をするたびリハビリをしているかのようでした。得られたと思ってた経験を引き出せない場面もある。
制作本数の多かったときに比べると、制作会社もかなり態度が変わりました。例えば、付き合いのあったときにトラブルになったからもう仕事を出さない、なんてのはそれ以前から珍しくありません。それは仕方がない。そうではなくて、元請の制作会社が下請の制作会社に「演出の候補リストを出してくれ」と頼んだりするわけです。下請は普段仕事を出している人たちに声をかけて「リストに載せてもいいか」と。みんな仕事は欲しいからOKする。そこから元請が選ぶわけですよ。ネットの出所不明な情報や業界の噂とかを参考にして。
何がおかしいかというと、下請会社を元請が信用していないうえ、下請の制作が信頼してキープしているリソースを好きなように使おうと、それを何の疑問も抱かずにやっていたということです。本数が少なくなって下手なことはできないという意識なのでしょう。1本付き合いもしないうちに何か「問題がある」と思ったらそうしていいと思ってたということだと思います。僕はある下請さんから「候補」の話が来てから数ヵ月連絡がないので不思議に思って問い合わせたら、元請に8人名前を出して全員NGでまだ人を探していると言われたことがあります。僕がどうであるかはともかくとして、下請に仕事を出す気があるのか、それというレベルです。
製作本数がまた増えてきた最近は「候補リスト」の話も聞かないのですが、社員として演出を抱える会社が多いようで、フリーランスに仕事があまり回ってこないのはそういうことのようです。
一応15年演出を仕事にしてきたので、ここでいなくなる気はなく、新しいこと、やってなかったことをどんどんやっていかないといけないと思ってます。せっかく仕事が来てるんだから。特にアニメーションのデジタル化(これまでの仕上撮影だけでなく全体のワークフロー、作り方、内容の変化)に対応していくことには興味があって、というか今ちょこちょこ仕事しながら某スタジオで学ばせて頂いてます。47歳の地図。