瓦礫の中のゴールデンリング

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君の名は。

師走にもなって「君の名は。」をやっと映画館で観てきました。新海誠監督作品をまともに見るのは初めてです。
感想としては、面白かったし、主人公二人が最後に出会いを果たすまでの紆余曲折はよくできているなと思いました。
ただ、どうにも納得のいかない部分もあります。例えば人格が入れ替わってる間二人はなぜ携帯(スマホ)でやり取りをするのかというところです。なぜ、というのには複数の意味があります。まず、超自然的というか巫女の能力の発露である人格の入れ替わりに対して連絡手段がなぜスマホなのか。もう一つは、二人はなぜ日記のupで連絡を取り続け、互いに直接互いの携帯に電話を掛けようとする気配がないのか。後者についてはそれができない理由はあるのだが、二人の中にある理由ではなく、作り手側の都合として後半で明らかにされる状況からそういう行動はとらせられない。前者については、その直接の会話ができないという状況設定を直接の会話がなくてもコミュニケーションがとれるようにするためで、超自然的な力が働くことと整合性がないし、やはりスマホが連絡に使えれば直接話せばいいという話になってしまう。状況設定としては破綻している。人格の入れ替わりが途切れると互いの名前を忘れるというのも、なんで?と思う。
要するに、これはラストシーンまで二人が会うことができない状況を作る(実際には時間制限ありつつ顔を合わせるシーンはある)ためにそういう設定にしてあるのだ、ということだろう。この辺はかなり無理を感じた。途中で隕石事件の話が出た時点で、二人は通常の方法では会うことができないのだ、と観客にも判るし、そのためには過去を書き換えるしかない、となって急展開するのだが、細田守監督の「時をかける少女」を思い出してしまうリズムなんだよなあ。