瓦礫の中のゴールデンリング

アニメを作ってます。アニメがお仕事です。

18日の火事、というより放火事件は胸が苦しくなりました。

京都アニメーションの仕事を熱心に追いかけていたファンでもなく、仕事上のつながりを持っていたわけでもないのですが、こんな理不尽なことで人の命が奪われていいはずはなく、同業者としてうらやましく思っていたスタジオが一瞬にして壊滅させられてしまったことに、言葉にならないものがこみ上げてきます。

だからせめてこんなことを気の利いた発言だろと発しないでほしい。

書かれてることの事実関係にしても、いきなり1973年に手塚プロダクションが瓦解したってそれなに?73年に倒産したのは虫プロダクションだよ。スタジオぴえろは手塚系(虫プロ系)じゃなくてタツノコプロの人脈だよ。デタラメ書いてんじゃねえよ!


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白石やxxなんかはは
現場でも演出の見つからない時の最期の手段と認識されてると思うわ

某巨大掲示板で言われておりましたけれども、最期の手段が僕レベルってちょっとひどくないですか。こっちも最上の演出レベルだとか思ってるわけじゃないですけど、それなりに人の仕事は助けてきた(演出がいない、途中で降りてしまった、逃げたとかの案件やら時間が極端に足らない案件)し、相手に感謝もされてきたんですよ。それ以外にも普通に演出の仕事してるし。演出になった頃からで慣れっこではあるんだけど、「演出がいなくなったから」って理由で依頼してくることに演出側に何の責任もないし、制作の責任だと思うんだけど、なんでそんなに偉そうなんだよ。バカだろうお前ら。少なくとも僕に依頼してくれる人はそんな人いないよ。

「薄暮」を観てきた。

いろいろ書いた手前、観ないわけにいかないだろうと21日の金曜日に早起きして、シネリーブル池袋で山本寛監督の「薄暮」を観てきました。初日の1回目。客は20人ほど。自分も含めておっさんばっかり。

一応すべてのカットに色がついた状態で埋まっていて、最初の試写会の惨状から何とか頑張ったらしい。WUGのBTBと同じで、制作が監督を置いといて仕上げたんじゃないかと思う。

美術と音楽は良かった。作画もトータルでは悪くない。ただ、見せ場であろうカルテットの演奏シーンで「太陽の王子ホルスの大冒険」の狼の群れのシーン(作業の時間がなくて止め絵を繋いでいる)を思わせる数カット止め絵が続くというのがあり、この辺はあとで直しが入るのかなと思った。

しかし、映画としては凄くつまらなかった。

高校生の男女が出会う。だらだらとラブラブなのかよくわからない状態が続き、最後に男が告白する。話としてはそれだけ。別に宇宙人が侵略してくるとか怪獣が出現するとか戦争が始まって…とかを期待したわけではもちろんないが、重要なのってそこから先の話じゃないの?互いに惹かれ合っているという状態が続いて何の障害も葛藤もなくて、周りも見守っていて、さっさと付き合えばいいんじゃないの?としか思えなかった。

どういうことかというと、ゴジラが出現してどうやって倒すか、といろいろドラマが生まれるのではなく、唐突にゴジラが出現しました、終わり、みたいな話なわけですよ。やはりこれは辛いんじゃないか。

6月19日は、小金井方面で原画チェック。一話数作業終わり。全部色つきでカッティング(編集)という仕事なのでこの後も長いが。次の話数の原画も来ていたものを全部吐き出して、武蔵野に移動。ラフ原画チェックと作監打ち合わせ。スケジュールについて制作から「すべて二原動仕になります」と衝撃的な発言あり。もっと早く言ってほしい。

6月17日は小金井方面で原画チェックと打ち合わせ、18日は久我山でレイアウトチェック。淡々と仕事してます。

某巨大掲示板で某山本寛監督とのツイッターのやり取りを同じレベルの争い、みたいに書いてる人がいましたが、僕の側からは別に彼と争うつもりもないし、争ってるとも思っていません。

あとな、俺が処理しかやってない、てのは嘘だからな。10年以上やってないとはいえ、キャリアの中でコンテ切ってないわけじゃねえから。今でもコンテからの仕事をやりたくても、いろんな都合で潰れちゃうし、コンテと処理を分けて発注する制作の都合でもあるし。

明日は働く…つもりだったが15日はぐったりした後、新宿で某カルチャー教室に出席。そのあと交流会で飲んで、さらに久しぶりに会う別の友人の筋と今朝まで飲んでしまい、結局仕事しませんでした。でもその後、午前中に小金井まで行って、ちゃんと原画チェックしたよ。

6月13日は朝から小金井まで行き、原画のチェックをした後、午後は久我山のスタジオでレイアウトチェック、その後武蔵野のスタジオに行って翌日のダビング前差し替えのための素材出し。眠かった。

6月14日は全休。明日は働こう。